玄関先にはいつも3足程の
泥んこランニング・シューズが
斬新な趣で散りばめられている。

それらを上手くかわしながら
玄関を出るのが
私の日課となっている。

そんなある日
一体何人の旦那が帰宅したのか
分かりかねるが
気付けば玄関先には
靴壁となって立ちはだかる
6足ものランニング・シューズ達。

これが気にならない旦那は
きっととてつもなく
寛大なのだろう(能面

猫達も戸惑う
靴壁を見下ろしながら
私は腕をまくった。

撤去(真顔

私は躊躇なく
その内の4足を
ガレージ内へ退去させた。


その日の夕方――






裏で干せや
(真顔)




ご自身の迷惑行為で
家族が困惑しているとか
その辺が何も見えていない旦那は
きっと恋でもしているのだろう
(恋は盲目



次の日――

午前中から
そこそこ強い雨が降り出した。

それと同時に
私のスマホが鳴った。

旦那からの入電である。






自分に恋する
人間って
幸せなんだろうな
(遠い目)




しかしガレージではなく
「靴箱の上に並べといてネー☆」
との命令が下された(真顔