千羽鶴を折まくっていた
とある週末に
グラニーがサクっとやって来た。

テーブル上にひしめき合う
約30羽の鶴を見た彼女が
興味津々で問いかける。

「ソレは何?」

千羽鶴です。

「何の為に作っているの?」

父のお見舞い用です。

「それは日本では通常なの?」

そうですね。
伝統的なお見舞いの品です。

「貰った人はどうするの?」

最後は糸で繋げて束にするので
それを病室に飾るんです。

「今、何個出来たの?」

ここにあるのは
30羽位でしょうか。
(すでに数百羽は袋の中で待機中)

折鶴工場で得た知識に
満足したグラニーは
最後にこう言い切った。







どこから出てきた
その数字?




「千羽鶴」と言う
名前にも関わらず
父の年齢(70)分の鶴を
折るものだと思ったらしい。

「節分の豆じゃあるまいし」と
言い掛けたが
今度は節分に関しての質問が
飛び交いそうなので
そこはそっと流してみた。