旦那が風邪をひいた。
思えば前日からゴホゴホと
やたらうるさいと思っていたが
まさかホンキの風邪だったか。
ならば
早朝ジムと
夕方ランニングは
自粛すべきだ(真顔
体調が悪い時に走れば
どうなるか――
分からない程
ヤツはバカらしい(呆
そんな旦那は
湯たんぽを所望すると
大人しくベッドに潜った。
私はとっとと夕飯の
後片付けを終え
シャワーを浴びた。
シャワールームから出た途端
旦那がわめき散らした。
「背中がカユイ!!
我慢出来ナイ!!
早く抗ヒスタミン剤
持って来テ!!」
どうやらヤツは
蕁麻疹を患ったらしい(真顔
はいはい
ちょっと待ってねぇ。
と、私はパジャマを手に
今一度シャワールームへと戻った。
「ナゼ?
ドコ行くの!?
早くシテ!!」
ドア一枚隔てた向こう側から
旦那の断末魔が聞こえる。
いやだがしかし――
私
裸なんだが?
さすがにタオル一枚で
指定のお薬を捜索する程
私もお人よしではない。
とりあえず
私は優雅にパジャマを纏う。
じらすようにシャワールームから
顔を出した私に
今度は数分前と打って変わって
すがるような面持ちを見せる旦那。
そんな彼は私に
欲する抗ヒスタミン剤のメーカーを
へりくだり気味に告げて来た。
そうそう。
病人は病人らしく
しおらしくしたまえ
(真顔
キッチンで薬箱を開ける。
そして
4種類の抗ヒスタミン剤を手に
旦那の元へと戻る。
すると
「ドレもゴミだ!!
ワタシには効かナイ薬
ばっかりデス!!」
と、怒鳴られた。
いや
偉そうだなお前(殺意
とは口にせず
とりあえず言い訳をしてみた。
キミが欲するメーカーの薬は
もうどこにも売っていない。
私はスーパーから薬局まで
探し回ったのだ。
ゆえにキミはこの4種類の中から
選ばねばならない。
「・・もう良いデス。
グラニー(母親)に
持って来て貰いマス」
ほほう。
マミーを招集するのかね?
まぁ、良い。
すでに販売停止されている薬を
探せと言われるより
グラニー宅の薬箱に眠っている
期限切れの薬を目当てにした方が
存在確率は高い。
すると数分後――
グラニーが我が家にやって来た。
違うメーカーの
薬を携えて(真顔
結局
我が家にあった4種類の薬も
グラニーが持参した薬も
彼が欲する抗ヒスタミン剤と
なんら成分は変わらなかった(真顔
その後、グラニーが
旦那にプレゼントしたモノは――

箱買いの
抗ヒスタミン剤(微笑
さすがのグラニーも
四十路の息子に呼び出されるのは
ごめんらしい(笑
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