ここ半年程前から
養鶏所のジイサンが
卵の訪問販売に来始めた。

販売当初
「1パック(6個)£1」だったのが
1ヵ月後には「£1.10」に
値上がりした。

ジイサン曰く
「鶏卵パックの代金☆」らしいが

毎週、パックは
お返ししてる。


あの10ペンスは何代なのか――
モヤモヤしつつも
毎週木曜にやって来る
ジイサンを無下にも出来ず
私は卵を買い続けた。



ある木曜の昼下がり――

いつものように
卵のジイサンがやって来た。

だがしかし
旦那は1週間の
マラソン遠征でいない。

毎回ジイサンからは
3パック購入していたが
スーパーで買った安い卵も
まだいくらか残っている。

私は玄関前で
空パックを返却しながら
今回の購入辞退を申し出た。

するとジイサンは――

「今日は買っておきな。
来週いらなかったら
買わなければいいべよ」

と言って

3パック
押し付けて来た
(真顔




次の週の木曜日――

いつものように
ジイサンがやって来た。

やはりてんこ盛りに
残っている卵たち。

なんなら返却する
空パックもない。

まぁ、いらない時は
買わなくていいと
前回ジイサン言ってたしな。

私は玄関先で
購入を見送らせてくれと 
ジイサンに告げてみる。

するとジイサンは――

「1パック位は
買っておけば?」


と、喰い下がってきた。


なかなか顧客のニーズに
応えてくれない(真顔



そんなこんなで
また木曜日――

丸一日家を空けていた私が
玄関先で見付けたものは――



置き逃げ
するのかね?




ジイサンの執拗なセールスから
なかなか逃れられない(真顔