卒業を目前に控えた
小学7年生は
1週間ガッツリと
中学校で研修を受ける。
6月20日(研修初日)
さすがのモモカ(12)も
幾分落ち着かない様子で
「どこに集合するのかな?」
と、年子の姉チハナ(13)に
問うていた。
すると、チハナの返答は
想定外にも――
「よく分からないん
だよね」
であった(真顔
そんなチハナが
目を細めながらこう続けた。
「研修初日か・・・
懐かしいな・・・
今思い返せばあの日は
本当に大変だったよ――」
たった1年前だが
チハナにも思うところが
あるのだろうと
私は彼女の話に耳を傾けた。
「ドコに集合するのかも
ドコから入るのかも分からなくて
中学校の周りを
ウロウロしていたら
ようやく生徒たちが
集会をしている会場を
見付けたんだ☆」
私は眉根を寄せる。
思ってたのと
事情が異なる。
そんな母の怪訝な表情を
気に留める様子もなく
チハナはこう続けた。



なんだその
武勇伝!?
集会に遅刻した上に
窓から侵入した当時のチハナ――
ちなみに
その窓には鍵が掛かっていたので
近くにいた男子高校生に
窓を開けて貰ったらしい。
そんな行為に加担させられた彼に
今すぐ菓子折りを持って行きたい
衝動に駆られた(真顔
この話を当時してくれなかったのは
意外にも「恥」だと思っていたのか
はたまた単に忘れていただけなのか
またいつの日か
尋問してみたいと思う――
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