旦那が中古車を購入した。

見た目は綺麗な
おフランス製のお車。

だがしかし
実際は運転席側の
パワー・ウィンドウが作動せず
駐車場のチケットを取るのに
手こずらされたり
それでも頑張って窓を開けようと
試行錯誤していたら


見事にスコンと
窓を落としたりする
なかなかの
気分屋であった。



そんな気難しい貴婦人でも
旦那には唯一
自慢できる事があった。


それは
ナビゲーション
システム。



かつて一度も標準装備された車に
乗った事がない旦那は
たいそうご満悦であった。

しかし、私は――



果てなく続く
一本道に
笑いが止まらない。




もはや滑走路。