突然だが、私の目標は

【毎年4月に帰国】

する事である。


やはり
庭に桜の木があると言っても
所詮1本。
日本の桜並木にはかなわない。

私はこの風物詩に酔いしれながら
「帰国」を満喫したいのだ。

何気にここ数年は
バアバのお力添えと言う名の
「カンパ」により
密やかに目標を達成している。

そして今年も
じわりじわりと
春の足音が聞こえてくる――

なんせ
三十路を超えてから
体感年月が

「1年=5ヵ月」だ
(真顔


そう
私にとっての「年明け」は
すでに「春の訪れ」となる。


ここからは
車が壊れる前のお話である。

私は張り切って旦那に打診した。

イースター・ホリデーに
帰国したいのだが大丈夫か?


「ソレは無理デス」


まさかの即答。

・・・折角安いチケットを
見つけたのだが。

「ワタシの車は
トテモ調子が悪いデス。
おカネは車に使いマス。
チケット代は
出せマセン」



・・・いや
チケット代は自分で出すので
日本に帰らせてくれないか?


「OK!いつ?」


華麗なる意見のひるがえし具合に
思わず
「闘牛士になったらいいのに」
などと思いながら
彼に日程を述べてみた。


「あー!
その日はどうカナ?
春は毎週レースだし
10日間の海外遠征
マラソンもアルシ
3月は中国に行くかも
知れないシ☆」



私は眉根を寄せた。

「(実現しない)中国出張」とか
「(度重なる)マラソン大会」などの
日程を臭わせながら
『空港までの送迎』を
勿体付けるこの言動は


もしや
寂しいのか?



なんだか色々と
面倒な男だなと思いながらも
9日間
愛猫達の面倒を見てもらわねば
ならないのだからと
私は反射的に笑顔を取り繕う。

すると、何かを思い付いた
旦那が目を輝かせながら
こう言った。


「中国出張のあと
日本に遊びに
行くヨ☆」



やはり寂しいのか!と
合点がいったチケット購入
1時間前――

チケット購入後――

テンションが上がりまくった私は
早速実家に電話を掛けた。

応対したのは年末に
退院したばかりのジイジだった。

ひどく声が疲れている。

このテンションで帰国を伝えて
良いものかとはばかれる。

とりあえず
バアバの所在を確かめる。


『ああ・・・
ばあさんなら
友達と出掛けとる』



何気にピンチを悟る私。

もう、ここは腹を括って
「帰国予定」を発表せざるを
得ないとコブシを握る。


春に娘達と
帰国するね♪



すると、ジイジの第一声が

「カネならないぞ」

だった(廃人