エンジンをぶっ壊した旦那が
私にこう言った。


「保険会社が
車を見に来るカラ
綺麗に洗っといてネ☆」



何度も言うが
壊したのはお前だ。

無表情で「洗車」を
承諾してみるが
私はふとある事を思い出す。


旦那がホースを
ドコかしらへ
持って行って以来
蛇口とホースをつなぐ
部品がないのだ。



とりあえず
ホースさえ直してくれたら
洗っておくが。


「アハン。
アノ部品は
父の家にホースを
持って行った時
失くしマシタ☆
父の家にアルヨ」



――で?


「アノ部品は
スーパーで売ってるから
買ってくればイイ☆」

旦那は涼しい顔でのたまった。

カネがねぇんだったら
その部品取りに行けよ。

という文面が
脳裏と言う名のスクリーンに
幾度となく横切る。


分かった。
部品を購入してから洗おう。
ところで
いつ保険会社は来るんだ。

すると
突然旦那が吠えた。

「ハァ!?
まだ保険会社に電話も
していないノニ
いつ来るかナンテ
分かるはずナイ!」


ちょっと待て。

盛大に不可解過ぎて
どこから突っ込めば良いのか
分かりかねるが
とりあえず――


私は一体
何の地雷を
踏んだのだ?