お節待ちなのー








かまぼこアートは
もんちゃん・時々エリック
・時々モモカが作ってくれた。

「日本のお正月を楽しもう会」に
参加したいなら
正午までにやって来い。

――と
もんちゃんとエリックに
豪語したにも関わらず
午後1時を回っても

ウチの旦那が
帰って来なかった。


きっかり正午に
来てくれた2人に
今後一切
足を向けて眠れない(真顔


午後1時半――

帰宅した旦那も加え
無事お節を食べたあとは
勿論人狼ゲームである。

夕方4時にはココを出発し
グラスゴーへと向かわねばならない
もんちゃん・エリックとの
正月休み最後となるゲームの最中
旦那が突如、雄叫びを上げた。

「車の鍵がナイ!!
ワタシは今すぐ
行かなければナラナイ!
早く探しテ!!」


私は涙ながらに
最後のゲームを辞退し
鍵の捜索へと向かった。

探せど探せど
見付からない車の鍵。

私は冗談で

ポケットの中にあったら
ウケるよね?

と、言ってみた。


まさか本当に
ポケットの中
だったとはな。



元日も減った暮れもない
いつもと変わらぬこの光景――

白目を剥きながら
リビングへと戻って来た私に
エリックが満面の笑顔でこう言った。


「『初・探し』
ですネ♪」



ソコ、盲点だった!


日常の「探し物」も
「初探し」となれば
なぜだろう
どことなく趣深いなと思った
元日の黄昏時――