【町の人口】

不意に、もんちゃんが――








片田舎にあるまじき
数字を叩き出して来た。




A.約4,000人



【午後10時半】

土曜日夜――

ドイツから帰還したもんちゃんを
隣町まで迎えに行った。

彼女をグラニー邸まで送り届け
帰宅すると――

玄関が開いている。
電気が付いている。
だが、旦那はいない。

どうやら彼は鍵を開けっ放しで
パブに出掛けたらしい。

私はその話をもんちゃんに
伝えようと話し始めた。


「土曜日帰宅したのが
午後10時半頃
だったのにさ」









薄情にも
ホドがある。




A.その時間、キミを迎えに
行ったではないか